着付け教室のカリキュラムに参加必須の「販売会」がある!?
最近の着付け教室は5~10回程度の短期間のコースが主流になりつつあります。
短期間で学べることは消費者にとって決して悪いことではありませんが、全くの初心者が数回の授業できれいに着られるかどうかは、授業の内容や講師のレベル次第です。
短期間のコースなのに、授業と称した販売会が2回もあるケースも
5~6回の授業のうち1回が販売会のケースや、10回程度の授業のうち2回が販売会のケースなど、セミナーやコーディネート講座といった名前で販売会が授業に組み込まれている着付け教室もあります。
授業なので、買いたくなくても販売会への参加は必須
「無料やワンコイン(1回500円)で教えているのだから、せめて着物を買ってほしい」と言われれば、ある意味ギブアンドテイクの関係なのかもしれませんが、授業なので参加が必須となれば、買いたくない人にとってはその授業は苦痛なものになってしまいます。
短期で習得できるから短期コースなのか?短期コースの理由
数回の授業で上手に着付けができるようになるなら、それは素晴らしいことです。
しかし、その貴重な数回の授業のうちの何回かが販売会になってしまうなら、それは難しいかもしれません。
授業回数が少ないほうが販売側にとってメリット?
もし、授業で販売会へ来てもらうための着付け教室であるならば、授業の回数が少ないほうが教室側にとっては効率的に販売ができるメリットがあります。
けれども、それは「短期で習得できる」からではなく、なるべく授業回数を少なくして手っ取り早く販売したいという、あくまで販売側の都合です。
販売会である以上「売りたい」というのが本音
「見るだけで勉強になる」、「コーディネートの勉強をしてほしい」、といったことが建前として言われますが、無料や500円で教えていれば、「売りたい」というのが本音でしょう。
接客の担当者がついて、マンツーマンで着物を勧められる
生徒には講師以外にもコーディネーター(=接客の担当者)がつき、マンツーマンでいろいろな着物や帯を次から次へと勧められます。
無料で教えてもらったことが負い目となり断れない
買いたくなくてもコーディネートのお勉強という建前なので、とりあえずは着物や帯など一式を選ぶことになります。(選びますが、絶対に買わなければならない訳ではありません)
しかし、押し売りや強制的な販売がなかったとしても、これまで無料やワンコインで教えてもらったことに負い目を感じて、講師に勧められると断れなくなるケースもあります。
初心者は着物の目利き、相場がわからない
そして最後の一押しとばかりに「60万だけど今回だけ30万」といったセールストークもあるかもしれません。
しかし、生徒は全くの初心者なのですから、本当のところ安いのかどうかは分かりません。
また、自分にどんな着物が必要なのかも分からないので、勧められた着物や帯を勧められるがままに買うことになります。
無料やワンコインで開催した着付け教室の経費は?
ただし、はっきりと言えることは、無料やワンコインで着付け教室を開催したら、その人件費や会場代(家賃)などの経費は着物や帯を販売することで回収するしかないということです。
そういった事情を考えれば、セールストークを真に受けていいのかどうかは判断が難しいところでしょう。(むしろ高い場合も考えられます)
授業中に販売会があるかどうか?参加必須かどうか?の確認を
無用なトラブルを回避しようと思えば、授業中に参加必須の販売会がある教室は避けたほうが無難です。
不安な場合は「カリキュラムの中に販売会があるかどうか?」や「販売会がある場合、参加必須かどうか?」を事前に確認しておくとよいでしょう。
しかし、販売会があるから無料やワンコインで着付けを習うことができるのも事実であり、そういった点にメリットを感じる方もいると思います。
どのような着付け教室に通うか、消費者は様々な選択肢の中から選ぶことができますが、自分にあった着付け教室を選ぶことが何より大切です。