数々のトラブルを受けた過去を教訓に、押しつけない授業を
※この体験談は下記の記事の続きです。
強制的に売りつける販売の仕方は着物ファンを余計に減らす要因
着物学院を辞めた後、着付け講師の仕事を再開するに至った理由 ※この体験談は下記の記事の続きです。 仕事の都合で関東から関西に引っ越すことになり、以前の着物学院を辞めました。 1〜2年は全く着物を着ず過 ...
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自宅で着付け教室を始めてからは、生徒さんが過去に通った着付け教室での出来事やトラブルなど、いろいろな話を聞きました。
こんな悩みや相談も
他の教室で申し込んだが、グループレッスンだったようで、「人数が10名にならなかったので、今回は教室を開始出来ない。次回募集の時に再度ご案内します」と帰された。
グループレッスンについていけなくなり、マンツーマンか少人数のところを探していた。
呉服屋さんや大手企業の教室では買わされると聞いたので、安心出来るところを探していた。
試験は留袖ですると言われ、留袖を買わされそうになり辞めた。
手持ちの小物や着物で通えるところを探していた。
様々なトラブルに巻き込まれ、巻き込まれないように教室を探して探して、やっとたどり着いたという生徒さんがとても多く、着物好きのファンの着物離れを加速したのは、多くの着物業界のやり方に問題があったのではないかと感じています。
似合うかどうか、必要かどうかよりもノルマ優先の販売?
自ら欲しいと思って買った着物は嬉しいもので、着るのも楽しみですが、買わされた着物は、どこか愛着がもてない。
また他で買わされた着物をお持ちになって練習される生徒さんもおられますが、必ずしも似合っているもの、好きなものを買っていないのが、非常に残念でなりません。
ある生徒さんは、着物を習うので、呉服屋さんに行ったら、訪問着は1枚ないとダメだと言われ、訪問着を買ってしまったが、普段に着るものではなかったことが後で分かり…ということを話して下さいました。
着物教室も呉服屋さんもノルマのあるところが大半なので、似合う似合わない、また、その時に何が必要なのかの確認もなく、高いものを買うよう勧めたりしているところは、未だにあります。
数々のトラブルを受けた過去を教訓に、押しつけない授業を
私自身も数々のトラブルを受けながら講師になり、一時的には嫌いになった時期もありますが、今講師をしながら、生徒さんが、そういう思いをしないように、押し付けにならないよう、本当の意味での着物相談役になりながら寄り添い、着物を着たいと思う環境を作っていければ良いと、過去を教訓に授業をしています。
ネットの情報をよく検証し、講師によく話を聞いてから入会を
着付け教室の中には、全ての月謝、教材、認定料などを問い合わせても答えてもらえないところなどもあります。
ネットでいろいろ調べられる世の中になり、便利な反面、最近では怪しい口コミサイトなどもありますので、十分検証し、メールや電話での問い合わせ、また、実際に教室見学、講師によく話を聞いて納得してから、ご入会を決めていただくと良いと思います。
1時間以上かけて通学してくださる方や、他県から通学される方も
私の教室では、1時間以上かけて来てくださっている生徒さん、県を越えて通っていらっしゃる方などもいます。
遠くの方には見学の際に「近くに他に着物教室はないのですか?」と、お聞きするのですが、皆さん「良いところが無い」といって、遠いにもかかわらずご入会いただいております。
楽しく、技術を身につけていただき、たくさん着物を着ていただけるようなお教室となるよう、これからも続けていければと思います。